今が一番若い時なのだから、行動してほしい!~東京で叶えた暮らしと、掴んだ手応えを経て~

参加者の声

漫画家になることはもちろん、東京のインプットの多い暮らしに憧れて上京を決意したAさん。

現在は会社員として商品の漫画を制作しながら、不定期で自身の作品も描いていると教えてくれました。

東京での暮らしからトキワ荘プロジェクトで印象に残ったエピソードまで、退去を控えたAさんにお話を伺います。

Aさん
トキワ荘PJ卒業生

── Aさんがトキワ荘プロジェクトプロジェクトへ参加を決めた理由を教えてください。

元々東京に出てみたくて、そのきっかけを探していました。

その時にたまたまトキワ荘プロジェクトの存在を知ったのですが、マンガの好きな友達が周りにいなかった自分にとって、“同志”が集う環境って良いなと思い、入居を決めました。

── 上京となると土地勘なども無かったかもしれませんが……

そうですね、でも私の住んでいたシェアハウスは予想以上にアクセスが良くて、本当に助かりました。

美術館がすぐ近くにあるので絶えずインプットの機会を得られますし、映画も新宿までよく見に行っていましたね。

── 仕事以外の時間も、そうやって研鑽に費やしていたのですね。

すごく刺激になりますよ!

それに上京する前から、「東京に出たら色々な美術館に行ってみたい」と思っていたんです。

── そうだったんですね……!他に上京前からやりたいと思っていたことはありましたか?

人脈を作りたいと思っていましたね。

そして、無事それがこの2年弱でかなったので良かったです。

特にコロナ禍になる前は、同居人と一緒にごはんへ行くこともありましたし、キッチンで20、30分話し込んでしまうこともありました(笑)

── 楽しそう……!そういうときは、どんな話をされていたのですか?

他愛もない話なんですけれど…締め切りがやばいとか、つい現実逃避しちゃうとか。

でもそういう時間があったこともトキワ荘プロジェクトに住んでいて良かったと思う点かもしれません。

── マンガを描くという点ではどうでしたか?

ずいぶん描けるようになりましたね。

上京する前も何年前かは漫画を描いていたのですが、一度描かなくなってしまうと再開するきっかけが掴めなくて。

それで環境を変えたいと思ったのもあるので、こうして上京できて本当に良かったです。

── そう言っていただけて良かったです!今はマンガを仕事にしていると思うのですが、何かターニングポイントになった出来事はありましたか?

正直なところ、コロナですかね。

世の中が少なからず不安定になって、「何か一つのことをちゃんとやらなきゃ」「こだわらなきゃ」って思ったんです。

面談をしていただいたことも、頭の整理に役立ちましたね。 

── 具体的にはどんなお仕事をされているのですか?

会社に所属していて、自宅でイラストを描く仕事をフルタイムで行っています。

それに加えて不定期でマンガを描いている状況ですね。

1週間に1日、自分のマンガを描いていればいい方、といったペースなんですけれど。

── それでもずっと机に向かっている生活は大変そうですね。

そうですね、いい椅子が欲しいなと思っています(笑)

という冗談はさておき、同居人の存在が刺激になっていました。

締め切りに追われている人を見て、「追われていない自分は大丈夫なのか」と自然と思わされるというか。

そういう環境って貴重ですし、自分にとってはありがたかったです。

── トキワ荘プロジェクトにいる間のことで、何か印象に残っているエピソードはありますか?

それこそ一緒に住んでいる方のマンガがどこかに掲載されたって聞くと、いつも「おお」ってなってましたね。

聞きつけると買って読んでみるんですけれど、「ここに住んでいる人が描いたマンガだ…」って、やっぱり感動するんです。

あとは一緒にご飯を食べる時に、制作の裏話を聞くのが楽しかったです。

メイキングを見ているみたいで、面白いんです。

── 是非Aさんのマンガが掲載されたときにも教えてほしいです!

…それは、大々的にするのが恥ずかしくて言えてないですけれど(笑)

── 楽しみにしています!笑

── 最後に、トキワ荘プロジェクトに入ろうか迷っている人へ、入居者だったAさんからメッセージをいただけますか?

悩んでいるなら来ちゃった方がいいと私は思います。だって、今が一番若い時なんですから

行動できるときにしちゃった方が良いと、自分の経験からも強く思います。

私も上京するまでは仕事すら決まっていなかったですけれど、東京には仕事もたくさんありますし、心配は要らないと思いますよ!

2022年3月3日