絶対にここから出てやる!が原動力に。入居3年で週刊少年ジャンプ連載。

参加者の声

大学卒業後、上京のタイミングでトキワ荘プロジェクトに参加した雲母坂さん。

アシスタントの仕事を減らして自分のネームを描いても採用される保証もなく、お金がないときは辛かったそう。ハングリー精神に火がつき「絶対にここから出てやる!」という気持ちが原動力になり、入居3年目でデビューが決まった雲母坂さんにトキワ荘プロジェクト参加当時のことを伺ってみました。

雲母坂 盾さん
トキワ荘プロジェクト参加者(2017年から2年11ヶ月間在籍)
連載「ボーンコレクション」週刊少年ジャンプ 集英社 / 読切掲載「ボーンコレクション」週刊少年ジャンプ 集英社

大学を卒業し、上京するタイミングでトキワ荘プロジェクトに参加しました。

当初は、漫画家を目指す仲間と日夜、ワイワイ話をしながら切磋琢磨する日々をイメージしていましたが、実際は個々で頑張る人が多くて。これは結構ギャップでした(笑)

でも、それはその時の入居者によるのかなと。気の合う人とはたまに煮詰まった時など漫画の話ができるのはよかったですね。

ただそんな中でも、大きな台風が来たときは、さすがに「これはやばい!」ってみんなで窓に段ボールを貼ったのは面白かったですね。一致団結してなんとか事なきを得ました(笑)。

雲母坂盾さんインタビュー01

トキワ荘プロジェクトに住みながら、初めてアシスタントとしてお金をもらって漫画を描くという経験をして、社会人としての自覚というか責任感を持つことができました。

一方で、お金がない時は本当につらかったですね。

自分のネームを書きたいからアシスタントの仕事を減らしても、そのネームが採用されるという保証はないし。

あと、ここは、部屋も広くもないし、きれいでもない。そんな状況だからこそ、とにかく「絶対にここから早く出てやる!」という気持ちが原動力になりました。

結果的に目標としていた入居3年でデビューが決まってホッとしています。本心では2年目には決めておきたかったんですけれど・・・。

一つ言えることは、ここからデビューできるかどうかは本人の頑張り次第。

入居したからってうまくいくわけではない。周りに流されず、ボツになってもボツになっても腐らずに、描き続けることが大事だと思います。

連載が決まってから、あれよあれよと状況が変わり、家も転居して、とあわただしい日々ですが、とにかく打ち切りにならないように頑張りたいと思います。

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2020年4月27日

雲母坂 盾さん
連載「ボーンコレクション」週刊少年ジャンプ 集英社 / 読切掲載「ボーンコレクション」週刊少年ジャンプ 集英社