MDCレポート2:手放すことで多くを得た。ファンが広げる「東北ずん子」キャラクター版権展開 小田恭央さん

イベント情報
2015.11.08

2015/11/7に、マンガディベロッパーズカンファレンス第2回が、小田恭央さんご登壇のもと行われました。

MDC:マンガディベロッパーズカンファレンスについて、詳しくは以下。

 ◆イベント概要

日付・場所: 2015/11/7(土) トキワ荘プロジェクト 五反田事務所

講師:  小田恭央さん(SSS代表取締役・クラウドファンディングコンサルタント)

タイトル: 手放すことで多くを得た。ファンが広げる「東北ずん子」キャラクター版権展開と6回連続成功したファンドレイジング

 内容: 復興キャラクターとして東北地方で活躍する「東北ずん子」をプロデュースする小田さん。元々マンガでもアニメでも無いずん子ですが、キャラクターとして多くの人に愛され、グッズにイベントにコスプレに引っ張りだこです。

その秘密は、版権キャラにも関わらず、監修をほとんどせず、極限まで使い易くした版権使用方法の新モデル化と、小田さん自身がプロである、クラウドファンディングのあわせ技でした。(過去に6回成功)最新型キャラビジネスとクラウドファンディングを知り尽くした、小田さんにお話をうかがいます。

セミナー詳細:  ファンを掴む東北震災復興キャラ「東北ずん子」。クラウドファンディングはネット時代のプロデューサー・編集者の新しい武器になるか?

参考: 東北ずん子

参加者: 漫画家、アニメ知財関連、メディアコンサルタント、声優事務所経営者、聖地巡礼プロデューサー、大手広告代理店など。

 ◆当日内容

【セミナー部】 セミナー前半は、小田さんから東北ずん子とクラウドファンディングの実績を話していただきました。

・東北復興支援キャラクター「東北ずん子」を立ち上げ。東北6県企業なら手続きなしで無償にて商用利用可。
・現在、ニコニコ動画では、深夜アニメの人気タイトルと同じくらい、ずん子の動画が投稿されている。
・9回のクラウドファンディングで2000万円以上を調達。ボーカロイド化などを実現。
・ずん子には声優は勿論、ゲーム化、小説化、MMDモデル化(3DCGデータ公開)などもなされている。
・アニメ化を見越した設定画集などもクラウドファンディングによる作られている。
・東北6県以外の企業でも、店舗でシールを買えば、監修なしに商品を作ることができる。
・ずん子は、一つの画像を何度も再利用できるように仕組みを作っている。再利用は自分たちでも出来るが、ユーザーに楽しんで使ってもらえるようにした部分が、最も工夫したところ。
・最新のサービスとしては、Twitterスタンプを開始。沢山の人がずん子の画像を再利用している。
・アニメ化に向けて準備しているが、アニメ化が実現すれば、多くの再利用可能な画像が確保され、より広がっていく。

セミナーの内容は、以下の流れで話されました。

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【パネル部】 パネル部では、セミナーで出てきたことを中心に、参加者の方の理解を深めることが中心となりました。

今回は、東北ずん子が、深夜アニメと同じくらいネット上で浸透していることや、クラウドファンディングの成功について、質問が進みました。登壇者の中に、漫画家の鈴木みそ先生がいたため、みそ先生を実地の例として、みそ先生のメルマガ強化の話や、温泉地と作品を結びつけた商品化のお話などが盛り上がりました。

 

◆来場者の声

・全体的にボーダーレスな雰囲気でしたが、少人数ではその点がよかったと思います。

・スゴイよかったと思います。中身の濃いディスカッションに満足感を得られました。席の配置が変わったことで、ディスカッションしやすい感じになったと思います。交流会でも小田さんとゆっくり話せて、すごくよかったです。刺激になりました。

・とてもよかったです。そもそも東北ずん子の生態系、クラウドファンディングの特徴などを垣間見ることができました。発言しやすい雰囲気でした。小田さんからも新たなネタを提案いただき面白かったです

・クラウドファンディングの仕掛け方のステップなどは興味深い話だった。クリエイターとビジネスの折り合いの付け方に関しては、マンガ業界(やアニメ業界)と比べてずん子はドライ、というかあまり苦労されていないようで意外だった。軌道に乗り出すとクリエイターがクリエイティブ魂を発動することがままあり、苦労することがあるので…。

・コンテンツ業界の人々が如何にアップサイドを狙っていくか、を考えているのに対し、ずん子は回収ラインを下限に設定しているところに視点の違いがあったのかな、と感じた。ITというか、ソフトウェア的な捉え方なんでしょうかね。キャラクターの寿命を長く維持する、という点から学ぶことがあると思いました。

・ネット時代に対応し、一つのコンテンツを資源として再利用できるように仕掛けるという所が、興味深かったです。

 

◆レポート漫画

トキワ荘プロジェクトOB  戸城イチロ 『サバイバルMDC 第2回』

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